サロンにある哲学~患者さんのための本をどうやって選んでいるか?


本日、「ほっとサロンいだ」がオープンしました!
多くの方々に来て頂いたようで、ありがとうございました。

さて、ほっとサロンは「患者図書館」の意味合いも持っていますが、患者さんに関係あるものなら何でも置いているか、というとそうではありません。
一般的な待合室にある、雑多な小説などとは異なり「ある一定の哲学」を中に持ちたいと思っています。


現在、主にサロンに置いてあるものは以下に分類されます。

・がんに関するもの
・医学一般に関するもの
・生、老、死に関わるもの
・プログラムに関するもの
・日本人として「生きる力」を高揚するもの

がんに関するものは、ガイドラインや術後のレシピ本などを含みます。
精神的ケアや家族サポートなどの本も重要ですね。

医学一般に関わるものとなるとかなり幅広いですが、医学系の読み物と検査・病気の資料系などが入ると思います。
実は、上記の2分野については、医師が読むような専門書も置いています。
患者さん向けの簡単な本だけではなく、より専門的な情報が欲しいというニーズがあると考えるためです。

生、老、死に関わるものは、ここへ来て本を読んで下さった皆様が「老いて、死んでいくこと、そしてそのためにどう生きるか」を考えてもらえるきっかけとなる本を選んでいます。
こういうテーマは、例えば私が大上段に構えて、「老いるとはこういうことです」と話す機会もありませんし、そもそも経験もしていない自分が、そんなテーマで偉そうに話すなど、聞いてる方もうんざりでしょう。
しかし、「老いる」というテーマについて「こんな良さそうな本がありますよ」というのは嫌味がないのではないかな~と思うのです。嫌なら読まなければ良いわけですし。
扱うのが非常に難しいけど、大切なテーマだからこそ、少しでも興味を持って、手にとってもらえたら嬉しいなと思っています。

プログラムに関するもの、というカテゴリーについて。
「プログラム」とはサロン内で時間を区切って行われる各種のサポートプログラムです。
これまで行われていた「がんサロン」も、プログラムのひとつとして登録されています。
個人的に楽しみなのは「日本茶を楽しむ」プログラムで、これは日本茶を喫することで、その中にある日本人としての精神性や安らぎへの気づきを得ることを狙いとしてます(第2、第4月曜の14:00~15:00)。
まあ、単に「おいしいお茶飲みたい」でもいいんですけど。
ということで、サロンにはお茶の本なども置かれています。

そして、「生きる力」を高揚するもの、というのも難しいですが、例えば川崎地域の歴史に関する本や日本人の精神性に踏み込んだ本。これは自分のルーツを見つめ直し、日本人としての自分、を再発見するための手助けを期待しています。
これは「生きる力を取り戻す」というサロンのコンセプトから来ている考えです。

以上、主要5分野に関する本がたくさん置いてありますし、これからも続々と増やしていく予定です。
また、ごく一部の図書だけですが、2階の売店で購入できるようにしてありますので、是非ご利用下さい~(ちなみに、サロンで流れている音楽CDも売店で購入できます!)。

「売店で購入できます」のラベルが目印です!現在の対象商品はレシピ系の本と「がんになったら手にとるガイド」など。


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