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12月、2月「モトスミがん哲学カフェ」開催案内

「がん」の悩みを

私たちと語りませんか?


「がん哲学カフェ」とは、がん患者さんとそのご家族と医療者とが、カフェのリラックスした空間で、対話するための場所。「がんであっても笑顔を取り戻し、人生を生きることが出来るように支援したい」と願う、順天堂大の樋野興夫先生によって発足されました。
「病気を抱えて、どうやって生きていったらいいのか」「これから、どんな治療を受けていったらいいのか」とお悩みの方へ。私たちとの対話を通じて少しでもお気持ちが整理されるよう、お手伝いをさせて頂きたいと思っています。お気軽にご利用下さい。
【開催内容】

・12/3(土)14時~17時
・2/25(土)14時~17時


※1日2~3組、各組1時間程度、がんの専門医師とがん看護専門看護師が、がんに関するどんな相談でも受け付けます(診療行為は行いません)。対象は「がん患者さん」「がん患者さんを支えるご家族」です。申込制ですので、お早めにご連絡下さい。


・開催場所:ida cafe

(川崎市中原区井田中ノ町33-9http://ida-cafe.com/)

※東急東横線元住吉駅西口から、ブレーメン通りを抜けて徒歩10分(850m)。井田小学校えんじゅ門の近隣です。


料金:無料 (飲み物は、各自ご注文下さい)


※予約がない場合は開催されないことがあります。

個別の案件と一般化事項を混同させてはいけない

癌治療学会の騒動もひと段落つきましたが、今回の騒動に関連して様々まきおこる意見に対し、興味深く拝見していました。

その中で、以前からブログに書こう書こうと思っていたのが、表題にある

「個別の案件と一般化事項を混同させてはいけない」

です。

これはどういうことかと申しますと、今回の件のように非標準治療に対して、標準治療側が「エビデンスがない」「インチキ医療だ」と騒ぎ立てると、逆に「人間はエビデンスだけで語れるものではない」とか「標準治療が無くなったら大人しく緩和ケアを受けて死ねということか」という反論が返ってきます。
ですが、ここで前者の主張は「一般化事項」について話をしているのであって、後者は「個別の事案」について話をしています。だから、いつまでたっても議論はかみ合わず平行線になります。

これは、倫理学に関する分類の中で、そもそも「倫理」というのは法律で規定されるものではなく、その特定の集団内でOKかNGかをみんなで決めているもの、といった面がありますが、そこに「生命倫理」と「臨床倫理」があるとされています。
例えば、「脳死は人の死か」という命題は「生命倫理」に関するテーマです。一般的に、日本人としてどのように考えていくのがいいのか、といったことを検討します。
その一方で、「20歳の男性が、交通事故で脳死状態になった。本人は臓器提供意思カードを持っており、そこには全ての臓器を提供する意思が記されていた。しかし、両親は『息子はまだ死んでいない、臓器提供は認めない』と拒否している。この20歳の男性についてその死を認めるべきかどうか」といった命題を扱うのが臨床倫理になります。
この例をみてもわかるように、「脳死は人の死か」というテーマは10年ほど前にはかなり熱い議論が行われ、いまだその結論は出ていないものの、臓器移植を前提とした特殊な状況においては「脳死は人の死である」ということが、決められた、という感じになっています。
その一方で、後者の命題では、生命倫理で行われた議論とは、まったく別の次元で議論しなければなりません。それはこの命題が「個別化された案件」だからです。

話をがんにおける標準治療と非標準治療に戻しましょう。
エビデンスは、その研究で示された条件と同じ行動をとれば、そのエビデンス通りのことが95%の高い確率で再現されることが一般的にわかっている「一般化事項」…

少量抗がん剤治療(休眠療法)には有効性を示すエビデンスがないのか

癌治療学会が、「がん撲滅サミット2016」と称して、少量抗がん剤治療や免疫療法などを提供しているクリニックを演者として市民公開講座の共催を予定している問題で、すでに各方面から抗議の声が上がっていますが、この記事を書いている時点では特に学会本部からの回答は見られていません。

ここで、私自身「少量抗がん剤治療(休眠療法)は有効性を示すエビデンスがない」と言っていますが、本当にエビデンスがないのかもう一度確認するべく、論文のレビューを行いました(栃木がんセンターにいた2009か2010年に一度行って以来です)。その内容について、他の方々にとってもご参考になるかもしれないと思い、ここに記す所存です(ただし、患者さんが読むにはやや専門的な内容です)。

最初にお断りしておきますが、今回行った文献レビューは、きちんとしたシステマティックレビューではなく、ナラティブレビューになりますので、落としている論文は多々あると思います(また内容については抄録レビューのみです)。ただ、調べ方については公開しますので、その過程で自分の主張に合わないからと意図的に論文を落としたりはしていません。もし、私が落としている論文で「このような有効性を示す論文がある!」というのをご存知の方がいらっしゃれば、お受けしますので情報お待ちしております。

今回、レビューを行うにあたっての基準は
①固形癌かつ切除不能・転移再発癌を対象とした研究であること
②10名以上のヒトを対象とした研究であること
③PhaseIおよび基礎研究は除く
としました。

●日本語サイトで情報を調べてみる
まず、日本語による検索サイトで、どの程度の情報が出てくるのかを試してみました。
「がん 休眠療法」でGoogleを検索すると50500件がヒットします。その1~5ページまでに、臨床試験に関する記事は見つかりませんでした。
次に「がん 休眠療法 臨床試験」で検索すると16700件がヒットします。そのうち、臨床試験に関する記事は1件見つかりました。この試験は55名に対するメトロノミック療法の予備試験という位置づけで、今後PhaseIIを企画しているとのことで、その動向は期待される結果であると考えますが、現時点では臨床応用できません(https://www.cancerit.jp/7257.html)。


●PubMedで調べてみる
がん休眠…

モトスミがん哲学カフェ:7月・9月予定

「がん」の悩み 私たちと語りませんか?

「がん哲学カフェ」とは、がん患者さんとそのご家族と医療者とが、カフェのリラックスした空間で、対話するための場所。「がんであっても笑顔を取り戻し、人生を生きることが出来るように支援したい」と願う、順天堂大の樋野興夫先生によって発足されました。
「病気を抱えて、どうやって生きていったらいいのか」「これから、どんな治療を受けていったらいいのか」とお悩みの方へ。私たちとの対話を通じて少しでもお気持ちが整理されるよう、お手伝いをさせて頂きたいと思っています。お気軽にご利用下さい。

【開催内容】
・7/23(土)、9/3(土) 15時~17時
※1日2~3組、各組1時間程度、がんの専門医師とがん看護専門看護師が、がんに関するどんな相談でも受け付けます(診療行為は行いません)。対象は「がん患者さん」「がん患者さんを支えるご家族」です。申込制ですので、お早めにご連絡下さい。

・開催場所:ida cafe 
(川崎市中原区井田中ノ町33-9 http://ida-cafe.com/)
※東急東横線元住吉駅西口から、ブレーメン通りを抜けて徒歩10分(850m)。井田小学校えんじゅ門の近隣です。

・料金:無料 (飲み物は、各自ご注文下さい)
※予約がない場合は開催されないことがあります。

【申し込み、お問い合わせは下記まで、メール、FAX、または電話でお願いします】

川崎市立井田病院 かわさき総合ケアセンター   西 智弘
TEL: 044-766-2188   FAX: 044-788-0231
e-mail: tonishi0610@hotmail.co.jp 


担当:西 智弘(にし ともひろ)
川崎市立井田病院 かわさき総合ケアセンター 腫瘍内科/緩和ケア内科 医師
2005年北海道大学卒。室蘭、川崎で家庭医療、内科、緩和ケアを研修後、2009年から栃木県立がんセンターにて腫瘍内科。2012年から現職。緩和ケア、抗がん剤治療や在宅医療に携わる。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医。

オプジーボ難民と自由診療:我々標準治療側のアドバンテージ

とても興味深い論説が載っています。

難民と医療不信が大発生~オプジーボの光と影(2)

 オプジーボ難民が発生し、医療不信が爆発する可能性がある、というストーリーについて色々と書かれており、確かにオプジーボが自由診療クリニックで多数使用されている現実に、我々は危機感を抱くべきだということには頷けます。

 確かに、標準治療を行う側である我々が、自由診療に対して何の危機感も持たず、「王座」に胡坐をかいているような現在の状況は憂慮すべきです。これ以上信頼が失われれば、その「王座」の価値すら危うくなるという恐れは確かにあります。それは別に自分たちの給料が減るとか、医師としてのプライドがどうこうとかの些末な問題ではなく、患者さんの「生」を守るためにも堅持すべき「座」です。

 ただ、本論文では財政的問題と医療的問題など多数の論点が整理されずに記載されており、感心しません。結論として「(標準治療側は)自由診療クリニックを頼って生還した患者が社会に広く認知されないことを祈る他ありません」「多数生還しないことを祈るしかない」などと書かれておりますが、それは我々に対する悪意かと勘ぐってしまいます。

 これまでの免疫細胞療法の効果は実感したことはありませんが、オプジーボ自費診療については効果のある患者さんをみたことはあります。それについて「自由診療でオプジーボ投与されて良くなって忌々しい」などとは、当然考えません。かといって、「じゃあ、もっと多くの患者さんにオプジーボを勧めよう」とも思いません。

 まずひとつ言及すべきことは、ある患者さんがオプジーボ投与されて良くなったからと言って、次に治療される患者さんにもその治療が効くかどうかは全く不明ということです。標準治療であれば、データとして例えば「50~60%の方でがんの縮小効果があり、中央値で2年の延命効果がある」ということがわかります。一方で、自由診療ではそれが10人に1人の効果なのか1万人に1人の効果なのか、また腫瘍が縮小してもそれが延命につながるのか、といったことは全くわかりません(がんが縮小しても延命につながらない場合がある、というデータは多々あります)。「この病気を治したい」と標準的な治療を受けないことを選択して、結果的に寿命を縮めてしまうという方を、我々は何度も目の当たりにしてきています。

 もうひとつ言及すべきは、こういったク…

メタ認知は緩和ケア医療者にとって、ワンピースの「覇気」であり、HUNTER×HUNTERの「念」である。

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最近ブログを更新していなかったのですが、しばらく書きたかったネタを軽いノリで書いてみます。

で、タイトルが

メタ認知は緩和ケア医療者にとって、ワンピースの「覇気」であり、HUNTER×HUNTERの「念」である。

です。
アニメやマンガに興味がない人は、検索してもらうか読むのをあきらめてもらうかというマニアックな記事です。
でもまあ、ワンピースについては、知らない人というのも少ないだろうと思うのでまだ抵抗感は少ないでしょうか。少年、ルフィが海賊王を目指して海の冒険へ出るというアレです。
HUNTER×HUNTERについては、ちょっとマイナーか。ワンピースよりは世界観が説明しにくいですね(本当は画像を載せたいのですが著作権うんぬんとかで面倒なことになるのは避けたいので断念)。

さて、今回書きたいテーマは「メタ認知」について。
メタ認知についてWikipediaから引用すると

現在進行中の自分の思考や行動そのものを対象化して認識することにより、自分自身の認知行動を把握することができる能力を言う。 自分の認知行動を正しく知る上で必要な心理的能力。
・Knowledge Monitoring Ability(能力を監視する知識)・Knowing about knowing(知っているということを知っていること)・Cognition about cognition(認知していることの認知)・Understanding what I understand(自分の理解していることを理解すること)
の4つの能力からなります。
イメージとしては「頭の中にもう一人の自分がいて、自分をまるで外から見ているように客観視する」という感じです。

この能力と、ワンピースの「覇気」やHUNTER×HUNTERの「念」がどうつながるか、ということですが。
ワンピースでいえば、シャボンディ諸島での戦いの後、ルフィたちが2年の修業期間の中で、それぞれ能力を磨いていくのですが、その中で「覇気」の存在が明らかになります(それまでも伏線としてはありましたが)。HUNTER×HUNTERにおいても、ハンター試験終了までは「念」のことは出てきませんでしたが、天空闘技場のところから突然「念」がストーリーの中心に躍り出てきます。

主人公たちは、その「覇気」や「念」を身に着けた先達と比べて無力であり、例えるなら「裸で戦場に…

モトスミがん哲学カフェ4月・5月予定

「がん」の悩みを


私たちと語りませんか?


「がん哲学カフェ」とは、がん患者さんとそのご家族と医療者とが、カフェのリラックスした空間で、対話するための場所。「がんであっても笑顔を取り戻し、人生を生きることが出来るように支援したい」と願う、順天堂大の樋野興夫先生によって発足されました。
「病気を抱えて、どうやって生きていったらいいのか」「これから、どんな治療を受けていったらいいのか」とお悩みの方へ。私たちとの対話を通じて少しでもお気持ちが整理されるよう、お手伝いをさせて頂きたいと思っています。お気軽にご利用下さい。
【開催内容】

・4/16(土)15時~17時
・5/14(土)15時~17時


※1日2~3組、各組1時間程度、がんの専門医師とがん看護専門看護師が、がんに関するどんな相談でも受け付けます(診療行為は行いません)。対象は「がん患者さん」「がん患者さんを支えるご家族」です。申込制ですので、お早めにご連絡下さい。


・開催場所:ida cafe

(川崎市中原区井田中ノ町33-9http://ida-cafe.com/)

※東急東横線元住吉駅西口から、ブレーメン通りを抜けて徒歩10分(850m)。井田小学校えんじゅ門の近隣です。


料金:無料 (飲み物は、各自ご注文下さい)


※予約がない場合は開催されないことがあります。

マギーズトーキョーへの寄付つき本:緩和ケアの壁にぶつかったら読む本

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先日、私の初めての単著である、『緩和ケアの壁にぶつかったら読む本』が刊行されました。

自分自身が臨床をやってきて、ずーっと悩んでいたことやモヤモヤしていたことなどをまとめて、その哲学について公開しています。
発刊元である中外医学社のページでは

患者それぞれの死生観や状況,医療環境によって,決まった答えが出ない緩和ケア.それゆえ,緩和ケアに関わる医療者は,どんなに学んでも経験しても,必ず壁にぶつかる.本書では,医療者がぶつかる様々な壁を独自にカテゴライズして,その対処法を紹介.あいまいに使われがちな「寄り添う」という言葉をその概念から考えるなど,明言化が難しい事柄もできるだけ掘り下げて解説した.壁を乗り越える指針となる,バイブルとなる書だ.
とご紹介いただいています。

また、帯文は「暮らしの保健室」の秋山正子さんに、本当にお忙しい中、無理を言って書いていただきました。本当にありがとうございました。
「壁」は乗り越えられる!
あなた自身に語り掛けられているような文章。哲学的な思索の裏付けの中、分かりやすい表現。
この本は緩和ケアの実践現場で、日夜奮闘する若き西智弘医師が、治療医としての顔を持ちながら、患者や家族、そしてチームメートの悩みの声に耳を傾け、自らの中の「壁」にも気づき、それを乗り越える秘策を丁寧に公開しています。
緩和ケアのみならず、様々な臨床現場で活用できる事も多く、読み進むのが楽しくなります。
多くの方に読んで頂きたい1冊!
さて、この本ですが、実は購入するとその売り上げの一部がマギーズトーキョーに寄付される、いわゆる「寄付付き商品」になっています。

マギーズセンターとは、「がんに直面し悩む本人、家族、友人らのための安息所」です。
詳しくはマギーズトーキョーのWebサイトをご覧いただくとして、このプロジェクトが素晴らしいと思うことのひとつは、寄付文化の乏しい日本において、チャリティーを中心に建設や運営資金確保を考えているというところです。
普通なら、国や自治体に働きかけて、補助金を得よう、と考えそうなところを、運営のおひとりが「日本に寄付の文化を」と言い切ったところに感銘を受けました。
しかし、継続的に寄付を集めるというのは実際には大変なことです。

継続的に寄付を集めるためには、継続的に売れる商品から、自動的に寄付が入るようにすればいい…という考えから生まれた…

モトスミがん哲学カフェ1月3月開催予定

「がん」の悩みを

私たちと語りませんか?


「がん哲学カフェ」とは、がん患者さんとそのご家族と医療者とが、カフェのリラックスした空間で、対話するための場所。「がんであっても笑顔を取り戻し、人生を生きることが出来るように支援したい」と願う、順天堂大の樋野興夫先生によって発足されました。
「病気を抱えて、どうやって生きていったらいいのか」「これから、どんな治療を受けていったらいいのか」とお悩みの方へ。私たちとの対話を通じて少しでもお気持ちが整理されるよう、お手伝いをさせて頂きたいと思っています。お気軽にご利用下さい。
【開催内容】

・1/23(土)14時~17時
・3/5(土) 15時~17時


※1日2~3組、各組1時間程度、がんの専門医師とがん看護専門看護師が、がんに関するどんな相談でも受け付けます(診療行為は行いません)。対象は「がん患者さん」「がん患者さんを支えるご家族」です。申込制ですので、お早めにご連絡下さい。


・開催場所:ida cafe

(川崎市中原区井田中ノ町33-9http://ida-cafe.com/)

※東急東横線元住吉駅西口から、ブレーメン通りを抜けて徒歩10分(850m)。井田小学校えんじゅ門の近隣です。


料金:無料 (飲み物は、各自ご注文下さい)


※予約がない場合は開催されないことがあります。