超福祉展が描く未来

 


今年も、「超福祉展」行ってきました。
 超福祉展とは、


障害者をはじめとするマイノリティや福祉そのものに対する「心のバリア」を取り除こうと、2014年より毎年11月の一週間、渋谷ヒカリエを中心に開催を続けている展示会です。
思わず「カッコイイ」「カワイイ」と使ってみたくなるデザイン、大きなイノベーションを期待させてくれる「ヤバイ」テクノロジーを備えたプロダクトの展示・体験に加え、従来の福祉の枠に収まらない魅力的なプレゼンターたちが登場するシンポジウム、多彩なワークショップなど、さまざまな企画を展開してきました。。
(公式Webサイトより http://www.peopledesign.or.jp/fukushi/

という企画です。
 今年で4回目を迎えるとあって、メディアの注目度も高く、既に多くのレポートや報道が出ていますね。
 超福祉の定義はこう。
一人ひとりの心の中に存在する、障害者をはじめとしたマイノリティや福祉に対する「負い目」にも似た「意識のバリア」。
“超福祉”の視点では、従来の福祉のイメージ、「ゼロ以下のマイナスである『かわいそうな人たち』をゼロに引き上げようとする」のではなく、全員がゼロ以上の地点にいて、混ざり合っていることを当たり前と考えます。ハンディキャップがある人=障害者が、健常者よりも「カッコイイ」「カワイイ」「ヤバイ」と憧れられるような未来を目指し、「意識のバリア」を「憧れ」へ転換させる心のバリアフリー、意識のイノベーションを“超福祉”と定義します。
(公式Webサイトよりhttp://www.peopledesign.or.jp/fukushi/

「超福祉」の世界では、 単に健常者が障害者を支える、というイメージではなく、障害がある部分をテクノロジーが補完し、健常者と同等もしくはそれ以上の能力を有することだってあるわけです。
 また、これまでは障害のある方が使う道具だった、車椅子や補聴器なども、この超福祉の世界では、誰しもが普通に使う世の中になる。
「あれ、なんでお前今日は車椅子使ってねーの?」
と、「なんで今日メガネじゃねーの?」と同じようなノリで会話がされる。ここではもう、足が不自由な人と、そうでない人の境界はない。思えば、メガネだって昔は医療器具として、それを使っていること自体が恥ずかしく、分断を招くツールだったけど、今ではアイウェアとして、メガネを使っている方がかっこいいという価値観になっているでしょ?

富士通SSLが開発したスマートグラス。音声がガラス面に文字としてリアルタイム表示される。
聴覚障害者用だが、健常者ももちろん使える。


 この日は、日本テレビの鈴木美穂さんらを招いてのトークイベントもあった。
 ここでのテーマは「病とともに生きるこれからのキャリア」ということで、実際に乳癌を経験され、またテレビの仕事に戻った鈴木さんのキャリアについて話がされた。印象的だったのは
「私が、がんを経験したからそれに配慮して、特別扱いをされて働く環境を整えるということではなくて、がんを経験していようがいまいが、それぞれの個性に合わせて各々が働きやすい環境を自分でデザインしていける社会になることが大事」
といった発言。
「がん患者さんのために」「障害者のために」と特定の集団のために社会をデザインするのは、結局のところ分断を生む原因になる。だから、誰しもが自分の個性に合わせて、社会で生きられるデザインを考えていくことが大事ということ。



「超福祉展」は、テクノロジー的にはまだまだな部分もたくさんあるけれども、「混じりあった社会」の実現が技術の革新によって一気に進んでいくことを予感させる展示で、ワクワクする空間です。
11月13日まで渋谷ヒカリエで開催されていますので、ぜひ足をお運びください!

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