Pt's Voice019:家族は受け入れてくれない。だから私は家族のために生きる。


もう本当は治療うけたくないんです

「じゃあ、もうやめたらいいのではないですか?」
と、私は反射的に答える

いえ、夫が治療を受けることを望んでいるんです
夫は本当に弱い人なんです
私が死ぬことを受け入れてくれない

私は、何事もきちんとしておかないと気が済まないんですね
銀行口座も、家事のことも
そして、お墓のことも

でも、話を聞いてくれない
本当は夫と話をしたいのに

だから、私は治療を続けることに決めました
もう少し
夫が受け入れてくれるその時まで
私は治療を続けたいと思います

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Pt's Voice=ペイシェンツ・ボイスは「患者の声」をデジタルアーカイブとして遺すプロジェクトです。

有名人の言葉は時を超え、後世に語り継がれ、その言葉は死ぬことはありません。
一方で、その人生を懸命に生きたひとりひとりの言葉も、その言葉に負けることがない輝きを持っています。
それらの言葉の生を引き継いでいくために、記録を残していきたいと思います(毎週月曜日更新)。


Pt's Voiceでは私の解釈は一切記しません。
患者・家族と私との対話のみです。
その生の声から何を学ぶか?それは皆さん次第です。

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